電子文書のリスク
文書を電子化すると、紙よりリスクが増す面もある。たとえば、大容量の媒体に大量の文書をコピーして持ち出されるリスクだ。紙文書なら段ボール何箱になる量を、電子文書なら簡単に持ち出せる。紙文書なら盗難に気付く量でも、電子文書なら気付かれない。アクセス権があれば、内容を見ずに持ち出して、あとで吟味して換金を考えることもできる。したがって、アクセス権は必要最小限にし、大容量媒体への書込みを制限する必要がある。
文書を電子化すると、紙よりリスクが増す面もある。たとえば、大容量の媒体に大量の文書をコピーして持ち出されるリスクだ。紙文書なら段ボール何箱になる量を、電子文書なら簡単に持ち出せる。紙文書なら盗難に気付く量でも、電子文書なら気付かれない。アクセス権があれば、内容を見ずに持ち出して、あとで吟味して換金を考えることもできる。したがって、アクセス権は必要最小限にし、大容量媒体への書込みを制限する必要がある。
昨日の続き。原価管理で配賦計算に着目すると、行動と結びつかない。原価低減のためには、モノを作るのに使う原材料を減らす、原材料を安く買う、作る能率を上げる、人と設備のコストを下げる、人と設備の稼働率を上げる、などの具体的な行動が必要で、経理・財務部門はそのための情報を提供すればよい。SAPなどERPには原価管理が組み込まれているが、配賦計算に執着する経営者や経理・財務部門長は「SAPは使いにくい」などと言う。
ものづくり白書2024(経産省)を読んでいたら、こんなフレーズがあった。「我が国の経理・財務部門が深く関与している業務は、過去の実績の分析等、予算管理に関するものが主であり、・・・CEOや事業部門にとってのビジネスパートナーとして求められる業務に関与できていない」。たとえば原価管理の人による理解の違いを、私は天動説と地動説に例える。できない人は配賦計算を問題にする。できる人は配賦計算など見ずに、行動を改める。
ChatGPTに会員募集広告の文言を作ってもらったところ、なかなか格好いいのができた。会の説明はせず、ウェブサイトのURLを与えただけ。その広告を出す場にいる人たちのイメージは伝えた。サイトの中からキーワードを探して「参加するメリット」をまとめてくれたし、サイトにはない「私たちのミッション」まで作ってくれた。広告の文言としては長すぎず短すぎず、キャッチ―なキーワードも入っている。ただし、独創性には難あり。
ChatGPTにある企業のコンプライアンスリスクを聞いてみた。その企業の特徴の代わりにコーポレートサイトのURLを与えた。リスクを10個挙げさせたところ、結果はそこそこ的を突いたものだった。人がこれをすると結構偏るし、十分に統制が利いている重要なリスクが漏れる。重要なコンプライアンスリスクを客観的に識別するには、ChatGPTは使えそうだ。ただ、経営者固有のリスクなどはサイトから読み取れないので、補う必要がある。
あるイベントで、製造業の中期事業計画に関する研究会の成果報告を持ち時間5分で発表したところ、「今の時代に中期計画って意味がありますか?」との質問を受けた。製造業では、新たな取り組みには製造設備への投資や人材育成が伴うので、ちょっとしたテーマがあると3年以上の取り組みになる。ただし、確かに環境変化が激しく、計画通りにはコトが進まない。実行管理、つまり途中での見直しが重要であり、それも勘所の一つだ。
※成果報告書は、日本中小企業診断士協会連合会の調査・研究事業報告書に掲載されている「DXに取り組むものづくり企業の中期事業計画策定の手引き書」です。
大学OB会のウェブサイトを立ち上げることになり、そこに掲載する会長のあいさつ文を作るのにChatGPTを使ってみた。会長は私よりだいぶ年長で、作る文章の雰囲気は私とは違うはずだ。そこで、私なりに書いた文章を、会長の年齢なりの格調が高い表現に直すように依頼してみた。文頭に「皆様にはご清栄のこととお慶び申し上げます」を加え、表現を年長者風に置き換えて、それらしい格調高い文章ができた。会長に見せたら一発OKだった。
ChatGPTで1300字ほどの文章を400字以下に要約させたところ、できた文章は223字だった。400字以下ではあるが短すぎるので、350字から400字でやり直させて、文字数も数えさせてみた。長さはあまり変わらず、349字と言ってきたが、数えてみたら221字で、更に短かった。今度は、221字しかないことを伝え、やり直させた。すると、ようやく365字で要約できた。ChatGPTは日本語の文字数を数えられないらしいことが分かった。
※ちなみに、Wordは日本語を文字数、英数字を単語数で数える。日本語と英数字を混ぜるとうまく数えられない。
ChatGPTでできることを挙げていくときりがない。何でもできてしまうのか。しかし、現実はそうでもない。ChatGPTはもっともらしいことを提示するだけである。ビジネスで文章を作るとき、用件を織り込んだあと、体裁を整える。あるいは、スペースに合わせて文章を要約したり、上司の代筆でその世代に相応しい言い回しにしたり。あるいは、ブレストも最初の50個ぐらいはありきたりのことばかり。そのような、独創性が不要なときに、ChatGPTは使える。
使ったことがない人の評価がある。使っていないのに「使いにくい」と言う。
使ったことがある人でも、パッケージの特徴と自社の要件の特徴は、区別が難しい。自社の要件を一般的だと思う人が多い。自社の要件が実現できないと、それがERPの一般的な欠点に見える。
部分だけでの評判がある。実際には、便利になる面もあり、負担になる面もある。全体として、ERPは「やるべきことをやる」という側面があり、上流の業務ほど負担が目立つ。
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