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2025年6月30日

SAP導入後に内部監査を担当したことを踏まえて

改めて考えてみると、自分は化学会社においてSAP導入プロジェクトのマネジメントをして、その後に内部監査部長を務めた。私のマネジメントでSAPを導入したのはその化学会社とその国内子会社で、私が異動したあとで海外子会社にも導入した。内部監査で回った先は、その化学会社の全部署と国内外の子会社である。SAP導入後を内部監査人として一通り見て回ったことになる。そこで、改めてSAPにまつわる経験を評価しようと思う。

※今日から新シリーズです。"SAP”は、本来は企業名ですが、ここでは"SAP ERP"というERPパッケージのことで、導入を決めたときは"SAP R/3"でしたが、稼働開始時には"SAP ERP"と表現していたように記憶しています。現在は"S/4 HANA"です。

2025年6月14日

経営者は内部監査の品質改善を望むのか

内部監査の品質改善について考えてきた。少人数の内部監査部門の場合、外部評価は一度もできていないという話を聞くことが多い。内部監査部門の労務費以外の経費予算と比較して、外部評価のための数百万円の予算は重い。実現が難しいのは、5年に一度だからかもしれない。新任社長はまだ内部監査に不満を感じず、不満を感じるころには任期は終盤になる。この記事をお読みの経営者や内部監査部門長の皆さんは、どうお考えだろうか。

2025年6月12日

外部評価を小さな予算で実現するには

内部監査の品質改善について考えている。基準で5年ごとの実施を要求されている外部評価は、現状を客観的に評価できる。有意義ではあるが、普通にやれば数百万円掛かってしまう。それを安価に済ませるには、短期間かつ少人数で実施する方法が考えられる。特に初めての外部評価なら、基準に精通した公認内部監査人が数日を費やすだけでも、基本的な問題点を抽出できる。本格的な外部評価は、それが物足りなくなってからすればよい。

※当事務所では、内部監査の外部評価を、ご予算に応じた体制と期間で請け負うことができます。ご相談ください。

2025年6月11日

内部評価を毎年するのは結構難しい

内部監査の品質改善について考えている。基準が年1回報告せよとしている内部評価は自分たちでできるので直接の出費はないし、手順は日本内部監査協会から発行されている「内部監査の品質評価マニュアル」に従えばよい。私が内部監査部長だったとき、初めての内部評価をしたあとの3年間は毎年結果報告をした。ところが、4年目には結果が代わり映えしなくなった。毎年同じメンバーが評価すると、評価の視点を変えるのは難しい。

※「内部監査の品質評価マニュアル」の最新版は2019年発行です。新しい「グローバル内部監査基準」に基づくものではありませんが、内容的には十分に有意義だと考えます。

2025年6月10日

外部評価・内部評価の負担感

内部監査の品質改善について考えている。「グローバル内部監査基準」では、「内部監査の品質アシュアランスと改善プログラム」と称して、5年ごとの外部評価実施と毎年の内部評価報告を「しなければならない」としている。しかしながら、外部評価の費用は数百万円以上だ。たとえば従業員数千人規模の製造業を仮想しても、外部評価の費用は人件費を除く年度経費予算を倍増させる。5年ごととはいえ、企業にとって重たい負担である。

※内部監査の外部評価の費用は、10年ほど前に複数の業者に聞いた相場観である。

2025年6月 9日

内部監査の評価基準

内部監査の品質改善について考えている。内部監査には「グローバル内部監査基準」という基準がある。内部監査の品質を評価するには、その基準と照らし合わせるのがよい。内部監査の品質について考え始めた当時、この基準を十分に理解していなかった私は、そのことに思い至らなかった。また、内部監査を他社と比較するには、間に基準を介在させるとよい。基準に対して、適合状況の現状と工夫や取り組みをお互いに説明し比較するのだ。

※「グローバル内部監査基準」は2025年1月から適用されているが、それ以前は「内部監査の専門的実施の国際基準」のほか「専門職的実施の国際フレームワーク」(略してIPPF)の中に分散して含まれていた。

2025年6月 8日

内部監査を他社から学ぶことの難しさ

内部監査の品質改善のために3社と情報交換したときの話だ。年度内部監査計画の策定方法や個別監査の実施通知から準備・往査の手順、内部監査の結果整理から指摘・提言をまとめる流れや内部監査報告書の様式について、お互いに説明し合った。ところが、自分たちのやり方を話しても、彼らのやり方を聞いても、双方がきょとんとしてしまう。何から何まで違っていて、なぜ、そのようなやり方をしているのか、お互いに理解できないのだ。

2025年6月 5日

内部監査は各社まちまち

内部監査の品質改善のために3社と情報交換したときの話だ。そのうち1社は、数年前に始まった内部統制報告制度への対応に追われて、内部監査どころではないという状況だった。同業で同等規模、生産品目は違うが、事業全体としては特別な違いはないのに。他の2社も、内部監査の単位が異なり、私たちが3年周期で全部署・全子会社を回るのに対し、彼らは毎年2-3のテーマを決めて、それに関連する部署・子会社を一巡するという。

2025年6月 4日

内部監査部門同士の情報交換

内部監査の品質改善について考えてみる。内部監査を担当するようになって5年ほど経ったころ、私は自分たちがしている内部監査が適切なのか気になってきた。そこで、同業で同等規模の企業と内部監査部門同士の情報交換をしようと考えた。声をかけた3社がいずれも協力してくれて、順次実施した。それで分かったのは、同じ「内部監査」と称していてもその活動は千差万別で、多少の情報交換では比較さえできないということだった。

2025年6月 2日

SCORモデルを覗いてみるには

SCORモデルのJ-SOXへの利用を考えてきた。SCORモデルはJ-SOXだけを目的に導入するのは重たいが、利用する価値はある。導入せずに利用することができればよいのではないか。SCORを知る人にJ-SOXの整備・文書化を手伝ってもらうのだ。そのときにSCORモデルを部分的ではあるが見て評価できる。そこに可能性を見出すことができれば、折を見て、たとえば将来のERP導入や事業再編などの機会にSCORを本格導入するのだ。

SCORを参照したJ-SOX文書作成をご支援できます。

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