グリコの蹉跌
江崎グリコが、基幹システムの切り替えに失敗して、製品を出荷できなくなっている。内部の事情はまったく知らずに言うのだが、「2025年の崖」の露見のように、私には見える。この言葉は、2018年に経産省が発行した「DXレポート」で使われ、日本の企業の既存システムに対する過剰なカスタマイズや複雑化・ブラックボックス化により、DXができないだけでなく、システムトラブルによる経済損失を生じるとした。同じでは?
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江崎グリコが、基幹システムの切り替えに失敗して、製品を出荷できなくなっている。内部の事情はまったく知らずに言うのだが、「2025年の崖」の露見のように、私には見える。この言葉は、2018年に経産省が発行した「DXレポート」で使われ、日本の企業の既存システムに対する過剰なカスタマイズや複雑化・ブラックボックス化により、DXができないだけでなく、システムトラブルによる経済損失を生じるとした。同じでは?
SAPの「ベストプラクティス」は実は教科書通りだと述べた。教科書通りだから、SAPで業務をしてきた人は、たいていの業務(100%ではない)をこなせるし、業務が変わっても対応できる。たいていの業務をこなせて変化に対応できる職場やスタッフは、成長したい企業から見ればありがたい。ただ、そうなるのは職場管理者やスタッフにとって、簡単でも楽でもない。楽したい管理者は文句を言うが、スタッフの市場価値は上がる。
Japan IT Weekで、SAPのブースがあったので立ち寄って、久しぶりに話を聞いた。彼らは、今も「ベストプラクティス」という用語を使っている。この用語は、経営学が軽視されている日本企業には理解が難しい。SAP流を「ベスト」と称して、あなたの手順よりSAP流のほうが良い、と言っているように受け取られ、反発されてアドオン開発を誘う。実態は、教科書の手順をSAPが取り入れたもので、SAP独自ではない。
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